パークのこと、いろいろ。
eX:オープンスペースのDX化
Posted on 2024.10.16
普段の暮らしに欠かせない「電気エネルギー」。 ”eX〈エックス〉ブランド” は、オープンスペースにおいて、いつでも」「だれとでも」繋がることのできる世の中を実現するためのプロダクトラインです。つまり、オープンスペースの電装化を進めて行くというパークグループのコミットメント、それ自体をブランドとして表明したもの、それが"eX"です。
電装化:オープンスペースのDX化
人類の歴史において、機械や道具の発展を振り返ると、人の力で動かす。動物(牛や馬)や自然の力(風や水など)で動かす。と時間を掛けて進化してきました。そして、その後の「蒸気機関」の発明は、ものを動かす力として爆発的な変化を起こし、産業革命というパラダイムシフトを起こしたのです。20世紀に入り、「電気」はそれを超えるパラダイムシフトとして、現代社会を支え、その発展を後押ししています。
パークグループでは、ストリートファニチャーのベストセラーである”エフラインベンチ”の電装化をかわきりに、ストリートファニチャーのみならず遊具やサインシステムも視野に入れた製品ラインナップの電装化を進めていきます。
電装化によってもたらされるベネフィット
電装化によってもたらされるベネフィットは、単に電気を利用することに留まるのではなく、コンピュータ技術やネットワーク技術、さらにAI技術も活用することによっても生まれ、それらが連鎖、連動することによって発展の速度を幾何級数的に上げているのです。
例えば自動車産業における電装化を振り返ってみると、古くはインパネの電子表示、カーナビ、現在においては画像認識やそれを活用した運転アシスト、車内で聴く音楽配信、スマートフォントとの連携などがあります。それは今や、C.A.S.E.(Connected, Autonomous, Sharing & Service and Electric)にまで発展し、EV車の普及、高度な電子制御・コンピュータ及びネットワーク連携、運転の自動化といった”モビリティ”のDX化(Digital Transformation)へと進化しています。本稿における電装化は、コトブキのビジネスである「ストリートファニチャー」や「公園遊具」という、現時点では機械化や電子化とは距離のある製品に対し、電気・電子の可能性を応用し、社会に実装される家具・遊具・サインという製品の在り方自体に大きな変革をもたらそうとするものであり、オープンスペースのDX化といって良いでしょう。
しょう。
オープンスペースの変革
その変革は、便利になる、自動化されるといった単に「良くなる」ことに留まらず、「プロダクト+過ごし方」、「プロダクト+遊び方」、「プロダクト+つながり方」という観点から、新たな価値を生み出すものでなければなりません。それは、高性能なプロダクトを作るということに留まらず、「”自分と違う”に繋がれる場所」を創るべく、バウンダリーを超えて行くためのテクノロジーの活用、「保有する・利用する・維持する」といった面でのビジネスモデルの根本的な変革、というオープンスペースにおけるパラダイムシフトがもとめられており、それはパークグループの新たなミッションである、「オープンスペースに次のあたりまえを作る」ことにより成し遂げられるのです。
e と X
eは”electricity”:電気の頭文字、まさに電装化を表すひと文字です。電気の作用によって”働く”もの全て、例えば「光・灯り」「モーター」「コンピュータ」「通信回線」「熱源」「半導体」。私たちの身の回りや社会基盤は、ほとんどこれらのもので動いています。つまり電気エネルギーは、我々が意識するしないにかかわらず、現代のインフラストラクチャを支えている原動力なのです。Xは”Tranformation”:変容すること、何かが完全に変わってしまうことを意味する言葉です。Transには交差するというニュアンスもあり、交差をXという文字で象徴しているということから、頭文字のTではなくXの文字を当てることが一般に行われています。
一方、”Trans”という言葉には「〇〇を超える」という含意があり、「(AからBへ)すっかり姿かたちが変わる」という意味をもっています。つまり、単なる”Change”ではないということですね。コトブキのミッションである「次のあたりまえ」とは「今のあたりまえ」からの変化(Chage)ではなく、変容(Transformation)として「劇的に変わることを、リスクではなくチャンス」と考える発想の転換を示唆していると考えてください。そして”ex”という言葉自体も「〜超えて行く」という意味を持っていて、「バウンダリーを超える」という”eX”のコンセプトを表しています
いつでも だれとでも
いつでも
この言葉は、電気エネルギー・デジタル技術・ネットワーク技術をプロダクトに組み込むことで、人びとの平素の生活において「次の当たり前」につながる新たな価値を提供するとともに、暑い時や寒い時といった環境による制約を和らげたり、いざという非常事態においても、人びとが出来るだけ早く通常の生活にもどれるような機能を備えていることを意味しています。どんなときでも人に寄り添い、人と人とを繋ぐプロダクト。そのプロダクトを介してコミュニティを作っていくことを目指しています。
だれとでも
eXのビジョンとして、テクノロジーの応用によって人と人とを隔てている「垣根」=”バウンダリー”を超えるということがあげられます。パークグループの新たなビジョンである「”自分と違う”に出会える場所」を創っていくことを”eX”は目指しています。人との「違い」を力に変えていきたい。お互いを理解し尊重できる社会、インクルーシブな社会を実現するためにも、eXの存在意義があることを知って欲しいと思います。
エレクトロン
電気の発見
古代ギリシアにおいて、遠くバルト海沿岸から地中海に持ち込まれ珍重さていた宝石、琥珀。(こはく:木の樹脂が化石化したもの)この琥珀を布でこするとホコリや鳥の羽根などが引き寄せられ、その目に見えない力について哲学者タレス*が言及しています。
古代ギリシャ語で琥珀を意味する言葉は”エレクトロン”でした。その見えないものの正体が、静電気であるということが明らかになるのは、それから2,000年以上後のこと。16世紀、静電気の研究をおこなったウィリアム・ギルバートは、その研究対象である「静電気」について「琥珀の」を意味する、”エレクトリクス”と名付けました。それが電気、即ちエレクトリシティという言葉の元になったです。
その後、18世紀の蓄電池の発明(ボルタ)、19世紀の発電の原理(電磁誘導)の発見(ファラデー)、電球の発明(エジソン)と繋がって行きます。電気の利用は留まることを知らず、通信へ、コンピューティングへ、ネットワーキングへ、そしてAIへと。電気は空気と水に次ぐインフラとして、人類の生活と社会活動の基礎となっています。
*タレス:古代ギリシア、「最初の自然哲学者(≒自然科学者)」といわれている。哲学者であると共に、天文学者・数学者であった彼は、日食出現の予測や、ピラミッドの高さの測定を行ったと言われている。幾何学におけるタレスの定理でも知られている。